腎臓病 介護職員のつぶやき

腎臓病の高齢者の食事作りが大変!減塩みそ汁が薄いと怒る

弱った腎臓のイラスト

私たちの施設では、以前よりも腎臓病の入居者様が増えてきたように思えます。逆にこてこてのアルツハイマー病の人が以前よりも少なくなってきました。

 

最近新しく入居してきた方がいます。慢性腎臓病を患っているおじいちゃんです。病期ステージのG3ということで、食事療法が必要な方です。

 

そのおじいちゃんは高血圧と糖尿病もあるので、特に食事には注意が必要です。

 

ところが、かなりの濃い口のこのおじいちゃん。まだ食べてもいないくせに「醤油をくれ~!醤油をくれ~!」と叫びます。

 

味が薄かったら少しだけ醤油を足しますね。

 

というと、「こんな色の薄いもの食べられない!」との事…。

 

ふ~ん、色の問題なんだ…(笑)

 

でも、だからとといって今の段階でしっかりと食事療法を取り入れないと、このままでは人工透析まっしぐらです。

 

 

食事を作る介護職員のイラスト

そこで私たちは、おじいちゃんの為に色々と食事に工夫をしてみようと取り組みました。

 

おじいちゃんの制限

  • たんぱく質の制限
  • 塩分の制限
  • 糖質の制限

 

このおじいちゃんの場合、たんぱく質と糖質は比較的制限しやすいのですが、塩分の制限がとても難しいのです。

 

そこで、塩味に頼らず満足感を得られる減塩食をつくるコツを色々と調べ、いくつか試してみました。

 

香辛料を上手に使う。

酸味を使う。

だしを活用する。

加工食品を減らす。

出典:減塩が必要な理由と薄味のためのコツ

 

この中でも特に効果があったのは、「酸味を使う」というもの。ポッカレモンが大活躍しています。

 

なぜか酸っぱい事をしょっぱいと言うおじいちゃん。「これちょっとしょっぱすぎるんでない?」とか言われますが、「そうですか~?ちょっと味付け濃かったかもしれませんね。」と、とぼけます。

 

問題はみそ汁です。

 

皆さんと同じみそ汁を薄めて提供しているのですが、毎回「醤油をくれ~!」といいます。醤油を入れるまで怒って食事が始まりません。

 

 

花かつおのイラスト

さすがにみそ汁は酸味でごまかすことが出来ないので、一度薄めてから鰹節をパラパラと入れてお出しすると、鰹節は嫌いだと言われてしまいました。(入れ歯にくっつくから)

 

そこで、このおじいちゃんの為に、ご家族様にお願いして食塩を使っていないダシを購入してもらいました。

 

みそ汁

それで作ったお味噌汁が私にとってはとっても美味しかったのですが、おじいちゃんは、「色が薄いからしょうゆを入れてくれ!」だと…。

 

「まったくもう!この味オンチが!!」

 

と心の中でつぶやきました。

 

それからというもの、おじいちゃんのみそ汁はみそを一切使わないダシを使った醤油汁になりました(笑)

 

味はそれほど濃くはないのですが、色が濃いので満足しているおじちゃん。これでみそ汁問題はとりあえず解決しました♪

 

これからも、この味オンチのおじいちゃんの為に色々とレシピの工夫が必要になることは間違いないでしょうね。トホホ…

 

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